2014年04月09日

冥王の帰還

ホビット「竜に奪われた王国」鑑賞。

hobbit


ソシュール派の流れを汲む、ポスト構造主義の立場にある私の、
アウフヘーベンたるシニフィエを超越すべき映画的言語で、
この作品を批評したいと思う。













スゲー面白い!



いや、ホント、スゲー面白いよ!




以上ですっ!






・・・






まぁ、これだけではアレなんで、この作品を見てふと思ったことを
書いてみます。

今考えれば、後日譚「ロード・オブ・ザ・リング」(以下ローリン)は
変な話でした。

普通のサーガ、例えば「スターウォーズ」などは、
『悪は強大だけど、みんなで力を合わせれば、
なんとか勝てるんじゃね?』という希望があるのですが、

「ローリン」の場合、
『悪が強大過ぎてマジ無理。だけど悪が大事にしてるっぽい指輪を
こっそり捨てれば、なんとかなるんじゃね?』という
思いっきりネガティブ思考が大前提なんです。


ハナっから中つ国のみんなは、サウロンと戦う気ゼロなんですよね。


不老不死で、常に上から目線のエルフは、
「おれたちの時代終了!」と勝手に引退宣言して、どっかに行くし、

魔法使いのおじいちゃん達は、
灰色とか白とか、自分の似合うカラーコーディネートに夢中だし(※1)、

ましてや人間は、
他の種族から「アラゴルン以外、みんなダメー!」と言われる始末。



もう少しみんな前向きでもいいのになーと思いつつ、
今回の「ホビット」ですよ。




一応、映像に関わっている小生としては、もう、圧倒されっぱなし。


胸アツのストーリーと(※2)、激ヤバの映像クオリティに
興奮しながらも、絶望するといった、天才バカボンの歌詞を
地でいく体験をしました。





絶望。

もう、到底勝てる気がしない。

というよりも、戦う気すら起こらない。

沖縄みたいな片田舎で、映像作るのやーめた!

ピージャクの会社に侵入して、この映画のデータ、
全部捨ててやるもんね!

へへーん!いい気味だー!







・・・






あれ?




そう!


そうなんです!


これこそ、まさに中つ国が体験した
サウロンに対する感情ではないか!



HFR3Dは、あくまで技術的なことに過ぎない。

この映画の真の体験とは、
映画界のサウロンこと、ピージャクの存在を感じ、
絶望することにあるのだ。(うそ)




あー、マジで面白かった。
次回も楽しみ!



楽しみ過ぎて、日常生活も仕事もままならないよう。
かわいそうによう。
完全に身も心もどっぷりだよう。
かわいそうによう。

いとしいしと!




(※1)
「二つの塔」での
「ガンダルフ?あー、あの灰色のね。」と
すっとぼけた演技を見せ、
「でも今は白だから!白のガンダルフだから!」と
これみよがしで自慢するシーンは、シリーズ屈指の名場面。

(※2)
いつもの長くてしつこいピージャク節も、今回はあっという間でした!
因みに「キングコング」のブルーレイのチャプターは、
♯1「ナオミワッツまだNY」
♯2「ナオミワッツ島に到着」にしたほうが絶対良い。
てかむしろ、♯1は特典ディスクに入れて、
本編は、「いろいろありましたが、島に到着」から始めてほしい。



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