沖縄・オブ・ザ・デッド

初対面では、赤ちゃんにでも敬語を使う、礼儀は守る男タールマンです。
やっぱ、はじめが肝心だよね。


最近の無理が祟って（アラブ諸国問題に介入したり、日米親善野球試合に参加したり等）、夏カゼをこじらせてしまいました。

いやぁ～キツいっすよ、夏カゼって。寒いけど暑いみたいな（クーラー掛けたらセキ出るし、消したら普通に暑いし）、バカボンのパパ並みのセリフを日常で吐いちゃうんですから。

おまけに、こんな体調の日に限って、Ｓさん（今回は偽名）は女性と飲んでるから来る？みたいな前代未聞の電話をしてくるし、もうホントに最悪！（今日、その写真を見たら、エライ美人だった！チキショー！）


こんな状況なんで昨日は、会社からお休みを頂いて（社会人っぽい文章）、久しぶりに病院に行って参りました。

この病院、大きな液晶テレビ（ブラウン管より薄いテレビ。ブームの兆しあり。要チェック！）がドドーンとあるのですが、流れているのはエンドレスに「アンパンマン」。

この日の病院が結構込んでて（近くにある生物兵器工場爆発の影響かな？）、約１時間あまり他に見るのも無かったので、ボーッとズーッと「アンパンマン」を見ていました。

考えれば、こんなに真面目に「アンパンマン」を見たのは初めてで、まぁ、ボクも盛りの付いたオトナなワケで、子供番組にツッコミを入れるのはヤボとは知っても、いろいろツッコミながら、それなりに楽しんでいました。


というワケで、タールマンの「ここがヘンだぞ、アンパンマン」

＜ここから先はチビッコは読んじゃダメだぞ！＞





まず思ったのが、バイキンマンの動機。これがイマイチ分からない。
何故、アンパンマンを、村のみんなを、あれ程憎んでいるのか？
ショーもないイタズラから、シャレにならないイタズラ（犯罪）までする、その動機。


パンって、菌が重要な役を果たしますよね。

ジャムおじさんのパン工場でも、モチロン、培養された酵母を保有しているハズです。
より良い酵母を作るため、数々の失敗もあったでしょう。

そうです。

実はバイキンマンは、ジャムおじさんが作った菌ではないか・・・


第一、バイキンマンの住んでいるトコロが、ハッキリしない。
アンパンマンの村はいつも、太陽サンサンで、緑豊かな爽やかな感じなのに、バイキンマンの基地は、ドクターマシリトみたいなトコにあって、常に曇りで、雷ゴロゴロ。
明らかに、同じ村じゃないですよね。

失敗した菌を、村のみんなに見られてはマズイので、バイキンマンは追放されたんです。めったに人が踏み入れない黒い荒れ地、モルドールに。

だってパンが菌で作られているって、村のバカな動物たちには理解不能でしょ。特にカバオくん。

「アンパンマンの顔のふくらみは菌のお陰なんだよ」

と説明されても、カバオくんは、

「じゃぁ、アンパンマンの顔の中は菌だらけなんだぁ～、超テンション下がるしぃ～。」

みたいな感じで、ジャムおじさんの商売もあがったり。

村の動物に啓蒙するよりも、バイキンマンを追放するという安易な道をジャムおじさんは選択してしまったんです！


バイキンマンは、「イーストマン」になり得る存在だったハズです。ジャムおじさんが作った菌の中でもエリート中のエリート。
彼の科学力を見れば、それは一目瞭然です。

しかし、なにか足りなかった。使えない菌は只の菌。いや、人間を脅かす科学力を有していれば、バイキン。ウィルスはちょっとアダルト過ぎるし。
多分「バイキンマン」と名付けたのは、ジャムおじさんではないでしょうか。

「お前の名は今日からバイキンマンだー！」

「そんな！ヒドイよ！お父さん！」

「お父さんと呼ぶな！オレはバイキンを生んだ覚えは無い！お～い、村のみんな～！こんなところにバイキンがいるぞ～！」

たいまつを持った村のみんながパン工場を囲む。

「殺せ！殺せ！殺せ！殺せ！・・・・」

命カラガラ村の動物たちから逃れたバイキンマン。行き先は誰もいない黒い土地。


涙無くしては語れない話しです。
それからバイキンマンは、ジャムおじさんの作ったアンパンマンと村のみんなを憎むようになりましたとさ。

これでバイキンマンの動機は説明がつきましたね。



で、次の疑問がアンパンマンの胸の内。これは「アンパンマン」の核とも言うべき重要な問題。

バイキンマンは自我を持った、父親に抵抗するキャラクター。
それでは、アンパンマンは？

顔はパンだと分かりますが、体は？
死んだ人間の体？

まぁ、素材はいいとして、彼は自分の存在をどう考えているのか？

頭のパンは分かるとしても、あのパワーは村の平和を守るには、ちょっと不自然な気がしませんか？

明らかに、アンパンマンは対バイキンマン用兵器として作られたんです。



ボクがこの日見た「アンパンマン」で一番印象に残ったのが、バイキンマンの「マーズ・アタック」みたいなロボットに、今にもみんなが踏みつけられるシーン。
頼みのアンパンマンは顔が汚れて動けない状態。

「みんなブッつぶれて、脳みそ撒き散らして、肥溜めで生まれたゴキブリのチンボのように死んでしまえぇぇぇ！！ハーヒフーヘホー！！」

その時、動けないハズのアンパンマンがロボットの足を止めたんです！

「ボクはみんなを守るために生まれてきたんだ！！こんなことで負けはしない！！！」

なんという悲劇！！

アンパンマンは自分の運命を受け入れているんです！！！

ドクターフランケンシュタインが創造したモンスターは、自分の生まれてきた運命を呪い続けていました。

スパイダーマンは突然ふりかかった運命にもがき、苦しみます。

スーパーマンにいたっては、そんな運命お構いなしで、好きな女性のケツばっかり追いかけている始末。

そう、西洋のヒーローは、運命と自我に悩む存在なんです。

しかし、日本のヒーローのような献身的な存在も忘れてはいけません！

「鉄腕アトム」の最終回、アトムは地球のために太陽に向かって死んでしまうんですから！（号泣）



アンパンマンだって、それくらいの覚悟は出来ているんです！














パンなのに！





しかもアンパンなのに！







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